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《コラム》労働保険の年度更新~64歳以上の社員に注意~

◆労働保険料の年度更新とは
労働保険の年度更新とは、毎年6月1日から7月10日までの間に、労災保険と雇用保険について、前年度の確定保険料と今年度の概算保険料を申告する手続きで、労働保険料の「確定申告」といえます。
前回の年度更新で申告した前年度の概算保険料と確定保険料の差額について、不足分は納付し、余剰分は還付を受けるか、新年度の保険料への充当を選択することになります。
なお、新型コロナウィルスの影響により、特例として、今回は8月31日まで期限が延長されています。
◆労災保険料と雇用保険料の算定
労働保険料の申告納付は労災保険と雇用保険を1つの申告書でまとめて行いますが、保険料算定の基礎となる賃金総額は、労災保険と雇用保険で異なります。
労災保険は、パートタイマーやアルバイト等を含むすべての労働者に支払った賃金総額が保険料算定の基礎になります。
一方、雇用保険は雇用保険被保険者のみを対象とするため、週の労働時間が20時間未満のパートタイマーや昼間学生など雇用保険の被保険者とならない労働者へ支払った賃金総額は雇用保険料算定の基礎から除外します。
◆64歳以上も雇用保険料の納付対象に
今回の年度更新では、64歳以上の社員がいる会社は注意が必要です。
従来、保険年度初日(4月1日)に64歳以上の被保険者(以下、高年齢労働者)は、雇用保険料の納付が免除されていましたが、令和2年度から免除除外となりました。
よって今回の年度更新では、前年度の確定保険料の算定に際して、昨年4月1日時点の高年齢労働者の賃金総額は除外し、今年度の概算保険料の算定には、今年4月1日時点の高年齢労働者の賃金総額を含めることになります。
また、雇用保険料の賃金控除も必要ですので、控除漏れがないか確認しましょう。
雇用調整助成金の上限2倍に
新型コロナウイルス対策を盛り込んだ2020年度2次補正予算が国会で可決・成立しました。安倍首相は「100兆円規模の予算」とうたいますが、その数字は金融機関や民間による支出も含むもので、実際の予算は一般会計歳出総額31兆9114億円となります。もちろんそれでも異例の規模であることに間違いありません。
中小企業にとって2次補正予算の最大のトピックは、雇用調整助成金の上限額の引き上げでしょう。中小企業支援の柱でありながら、これまで利用が伸び悩んできた同助成金につき、従業員1人1日当たり8330円となっていた上限を、一気に1.8倍の1万5千円まで引き上げました。また企業が助成金を申請しないケースに備え、従業員が直接申請・受給できる新たな給付金を創設することを決定しました。
さらに店舗やオフィスの家賃支払いに苦しむ企業を対象に「家賃支援給付金」もスタートさせました。一定以上の収入減少を要件に、月額最大100万円の家賃を半年間補助します。
先行してスタートした持続化給付金などでは、申請から実際にお金が振り込まれるまでに時間がかかっています。新たな給付金についても、どれだけスピーディーに困窮者の手元に行き渡るかが問われそうです。
<情報提供:エヌピー通信社>
2020年8月の税務
8/11
●7月分源泉所得税・住民税の特別徴収税額の納付
8/31
●6月決算法人の確定申告<法人税・消費税・地方消費税・法人事業税・(法人事業所税)・法人住民税>
●3月、6月、9月、12月決算法人・個人事業者の3月ごとの期間短縮に係る確定申告<消費税・地方消費税>
●法人・個人事業者の1月ごとの期間短縮に係る確定申告<消費税・地方消費税>
●12月決算法人の中間申告<法人税・消費税・地方消費税・法人事業税・法人住民税>(半期分)
●消費税の年税額が400万円超の3月、9月、12月決算法人・個人事業者の3月ごとの中間申告<消費税・地方消費税>
●消費税の年税額が4,800万円超の5月、6月決算法人を除く法人・個人事業者の1月ごとの中間申告(4月決算法人は2か月分)<消費税・地方消費税>
●個人事業者の消費税・地方消費税の中間申告
○個人事業税の納付(第1期分)(8月中において都道府県の条例で定める日)
○個人の道府県民税及び市町村民税の納付(第2期分)(8月中において市町村の条例で定める日)
《コラム》法人に係る消費税の申告期限の特例の創設

◆事前届出で消費税確定申告期限を1月延長
令和2年4月に消費税法等の一部が改正され、事前届出で消費税確定申告期限を1か月延長できるようになりました。結果、法人税の申告期限延長特例適用企業における消費税と法人税の申告書の提出時期のずれの弊害が是正されることとなります。
この制度が新設された背景には、「働き方改革関連法案が施行されるのだから、法人税と消費税の申告期限が違うことで生じている事務負担を削減できるよう、消費税の申告期限延長特例を新設しよう」という、経済産業省経済産業政策局企業行動課の令和2年度税制改正要望がありました。
◆適用のための届出
この制度の適用を受けるには、①法人税の確定申告書の提出期限の延長の特例の適用を受ける法人であること、②消費税の確定申告書の提出期限を延長する旨の届出書を提出することが必要です。
①は、定款等で決算承認の定時株主総会の開催が事業年度終了後3か月以内と定められている法人が、事前届出をすることで法人税の確定申告書の提出期限が1か月延長される制度です。それを受けている法人が、②消費税の申告期限延長の届出書を事前に提出することで適用されます。
届出書の提出期限は、「特例の適用を受けようとする事業年度終了の日の属する課税期間の末日まで」です。
この特例のスタートは「令和3年3月31日以後に終了する事業年度の末日の属する課税期間」からです。すなわち、課税期間が1年で3月決算法人の場合=令和2年4月1日から令和3年3月31日の課税期間から、12月決算法人の場合=令和3年1月1日から12月31日の課税期間からの適用となります。
◆1か月延長によるデメリット
申告期限が延長されてもメリットだけではありません。延長された期間の利子税(=罰金ではない遅延利息)の支払が必要です。利子税を回避するためには2か月以内に数字を固め予納することが必要です。課税庁側の事務負担は減るかもしれませんが、納税者側の事務負担はむしろ増える恐れもあります。また還付申告となる場合は、還付されるまでの期間がその分遅れます。
よって、延長できた場合も、法人税と違い株主総会での決算確定の縛りがありませんので、従来通り2か月以内の提出1回で終わらせてしまう方が良いかもしれません。
2020年7月の税務
7/10
●6月分源泉所得税・住民税の特別徴収税額の納付(年2回納付の特例適用者は1月から6月までの徴収分を7月10日までに納付)
7/15
●所得税の予定納税額の減額申請
7/31
●所得税の予定納税額の納付(第1期分)
●5月決算法人の確定申告<法人税・消費税・地方消費税・法人事業税・(法人事業所税)・法人住民税>
●2月、5月、8月、11月決算法人の3月ごとの期間短縮に係る確定申告<消費税・地方消費税>
●法人・個人事業者の1月ごとの期間短縮に係る確定申告<消費税・地方消費税>
●11月決算法人の中間申告<法人税・消費税・地方消費税・法人事業税・法人住民税>(半期分)
●消費税の年税額が400万円超の2月、8月、11月決算法人の3月ごとの中間申告<消費税・地方消費税>
●消費税の年税額が4,800万円超の4月、5月決算法人を除く法人・個人事業者の1月ごとの中間申告(3月決算法人は2か月分)<消費税・地方消費税>
○固定資産税(都市計画税)の第2期分の納付(7月中において市町村の条例で定める日)