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2020-06-16 10:56:00

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◆事前届出で消費税確定申告期限を1月延長
 令和2年4月に消費税法等の一部が改正され、事前届出で消費税確定申告期限を1か月延長できるようになりました。結果、法人税の申告期限延長特例適用企業における消費税と法人税の申告書の提出時期のずれの弊害が是正されることとなります。
 この制度が新設された背景には、「働き方改革関連法案が施行されるのだから、法人税と消費税の申告期限が違うことで生じている事務負担を削減できるよう、消費税の申告期限延長特例を新設しよう」という、経済産業省経済産業政策局企業行動課の令和2年度税制改正要望がありました。

◆適用のための届出
 この制度の適用を受けるには、①法人税の確定申告書の提出期限の延長の特例の適用を受ける法人であること、②消費税の確定申告書の提出期限を延長する旨の届出書を提出することが必要です。
 ①は、定款等で決算承認の定時株主総会の開催が事業年度終了後3か月以内と定められている法人が、事前届出をすることで法人税の確定申告書の提出期限が1か月延長される制度です。それを受けている法人が、②消費税の申告期限延長の届出書を事前に提出することで適用されます。
 届出書の提出期限は、「特例の適用を受けようとする事業年度終了の日の属する課税期間の末日まで」です。
 この特例のスタートは「令和3年3月31日以後に終了する事業年度の末日の属する課税期間」からです。すなわち、課税期間が1年で3月決算法人の場合=令和2年4月1日から令和3年3月31日の課税期間から、12月決算法人の場合=令和3年1月1日から12月31日の課税期間からの適用となります。

◆1か月延長によるデメリット
 申告期限が延長されてもメリットだけではありません。延長された期間の利子税(=罰金ではない遅延利息)の支払が必要です。利子税を回避するためには2か月以内に数字を固め予納することが必要です。課税庁側の事務負担は減るかもしれませんが、納税者側の事務負担はむしろ増える恐れもあります。また還付申告となる場合は、還付されるまでの期間がその分遅れます。
 よって、延長できた場合も、法人税と違い株主総会での決算確定の縛りがありませんので、従来通り2か月以内の提出1回で終わらせてしまう方が良いかもしれません。

 

2020-06-16 10:53:00

7/10
●6月分源泉所得税・住民税の特別徴収税額の納付(年2回納付の特例適用者は1月から6月までの徴収分を7月10日までに納付)

7/15
●所得税の予定納税額の減額申請

7/31
●所得税の予定納税額の納付(第1期分)
●5月決算法人の確定申告<法人税・消費税・地方消費税・法人事業税・(法人事業所税)・法人住民税>
●2月、5月、8月、11月決算法人の3月ごとの期間短縮に係る確定申告<消費税・地方消費税>
●法人・個人事業者の1月ごとの期間短縮に係る確定申告<消費税・地方消費税>
●11月決算法人の中間申告<法人税・消費税・地方消費税・法人事業税・法人住民税>(半期分)
●消費税の年税額が400万円超の2月、8月、11月決算法人の3月ごとの中間申告<消費税・地方消費税>
●消費税の年税額が4,800万円超の4月、5月決算法人を除く法人・個人事業者の1月ごとの中間申告(3月決算法人は2か月分)<消費税・地方消費税>

○固定資産税(都市計画税)の第2期分の納付(7月中において市町村の条例で定める日)

2020-06-09 09:38:00

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◆新型コロナの緊急経済対策が閣議決定
 令和2年4月の閣議決定において、コロナショックが社会経済に与える影響が甚大であることから、緊急対策として税制措置が講じられることになりました。

1.納税猶予の特例(すべての国税)
 イベントの自粛要請や入国制限措置など、感染防止措置により多くの事業者の収入が急減している状況を踏まえ、すべての国税(印紙税を除く)につき1年間納税を猶予する特例が設けられました(適用:令和2年2月1日~令和3年1月31日納期到来分)。

2.欠損金の繰戻還付の特例(法人税)
 中小企業に認められている青色欠損金の繰戻し還付について、中堅企業(資本金1億円超10億円以下の法人)にも適用可能となりました(適用:令和2年2月1日~令和4年1月31日終了事業年度に生じた欠損金)。

3.中小企業設備投資税制(法人・所得税)
 中小企業設備投資税制の対象となる特定経営力向上設備等の範囲に、テレワーク等のための一定の設備投資が追加されました(適用:令和3年3月31日まで)。

4.寄附金控除の特例(所得税)
 政府の自粛要請を踏まえて中止された文化芸術・スポーツイベントの入場料について、観客が払戻しを放棄した場合には、その放棄した金額が寄附金控除(所得控除・税額控除)の対象とされました(適用:令和2年2月1日~令和3年1月31日に国内で開催する予定で中止されたイベント)。

5.住宅ローン控除要件弾力化(所得税)
 新型コロナの影響により、住宅建設が遅延した場合に、その住宅に令和2年末までに入居できなかったときでも、一定のケースには、控除期間が13年に延長された住宅ローン控除が適用されることとなりました。

6.課税事業者選択届出書の特例(消費税)
 新型コロナの影響により、事業者の一定期間(1か月以上)の売上げが著しく減少した場合、課税期間開始後における課税選択の申請を認めることとしました(2年間の継続適用ルールに関係なく、翌課税期間の取り止めも可能となりました)。

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